スキーヤーのためのオフトレーニング。バランストレーニンググッズを使ってのトレーニングもいいけど筋トレをしっかりしよう

雪を待つスキーヤーのみなさん。オフトレは順調でしょうか。バランスグッズを使ってのトレーニングもいいですが、基本的な筋力トレーニングをしましょう。

ムービングディスク*バランスディスク(商品名 ムービングディスク)

 

 

スキーヤー、スノーボーダーはバランストレーニングが大好き

スキーヤー、スノーボーダーのみなさんはバランストレーニングが大好きです。
私も以前は大好きでした。

 

スノーシーズンに向けて準備はしているでしょうか。
そろそろシーズンに向けて、トレーニングを始めようと思っている人もいるのではないでしょうか。

スキーやスノーボードはバランス感覚が重視されるスポーツです。
バランスを崩すとすぐに転ぶので、バランス感覚は重要です。

「まずはバランストレーニングだ」

と、思いバランスボールやボスバランス、バランスディスクを購入して練習しようと思っている人も多いのではないでしょうか。

動画サイトでも、バランス能力を鍛えるためと称していろいろ紹介されています。
中でもバランスボールの上でトリッキーなトレーニングをしているのをよくみかけます。

私も以前はよくやっていました。
バランスボールを使って腕立てや腹筋はもちろん、バランスボールの上でスクワットも。

「スキーのためにバランス能力を鍛える!」

と。

しかし、本格的にトレーニングを実践するようになってからはバランストレーニングをあまりしなくなりました。
特にバランスボールなどのグッズを使ってのトレーニングはまったくしていません。
選手へのトレーニングサポートでもバランスをとるためのグッズは使っていません。

2年間、アルペンスキーの選手をサポートしました(平昌オリンピックに出場)
その選手にも一回も使いませんでした。
(地元の新聞には大きく、思いっきりボスバランスの上でトレーニングするシーンが載りました……。私がサポートする以前の写真です)

一度、

「スラックラインを買ったのでやりたい」

とその選手に言われたことがあります。
私は大反対をしました。
はじめは少々、膨れっ面(ふくれっつら)をされましたが最後は納得してくれました。
(心を鬼にして……。一瞬嫌われましたが)

 

☆スラックライン

細いベルト状のラインの上でバランスを楽しむ遊びである。バランス感覚や集中力などを鍛えることができると他のスポーツのオフトレーニングとしても幅広く使用される。

(Wikipediaより)

 

一般的に、木と木の間に張られたロープの上を落ちないように渡ったり、飛び跳ねたりするのがステックラインです。

 

どうして、スラックラインを反対したのか。
なぜバランスボールのようなグッズを使ってのトレーニングをしないのか。

それらをまとめてみました。

バランスのトレーニンググッズを使ってトレーニングをしない理由

バランストレーニンググッズを使ってトレーニングをしない理由をまとめてみました。

 

バランスグッズを使うと、ケガをするリスクが高まるから

バランスグッズを使ってトレーニングをするとケガをするリスクが高まります。

 

もちろん安全に注意をすればケガをするリスクは低くなります。
バランストレーニングに限らず、ケガのリスクは多少あるでしょうし。

しかし、バランスを崩してしまうと転倒につながります。
転倒するのですから当然、不自然な体制でどこかを地面についてしまうことになります。

手をつけば腕(指、手首、肘、肩など)を、足をつけば下半身のケガをする可能性が高くなります。
最悪の場合は顔や頭を打つことも。

転倒によるケガはタイミングの問題です。
激しく転んでもケガ一つしない場合もありますし、ちょっとしたことでも大ケガになる場合もあります。

日常生活の中でも思い当たることはないでしょうか。

ましてスラックラインは宙に張られたロープを渡る競技。
いくら運動神経がよい選手(オリンピアン)でも、安全かと言えばいわずもがなでしょう。
(私も自信をもって教えることはできませんし)

 

体幹が鍛えられるというけど、筋トレはもっと鍛えられるから

バランスボールなどでトレーニングをすると「体幹が鍛えられるから」ともよく言われます。
でも筋トレのほうが鍛えられます。

 

・低体力の人
・運動を全くやっていない人

などには有効でしょう。
しかし、十分にトレーニングを積んでいるアスリートはどうでしょうか。

仮に体幹をお腹周りと定義すれば、

・スナッチ
・クリーン&ジャーク
・スクワット(バック・フロント)
・デッドリフト

などで、おなか周りはたっぷりと鍛えることができます。
重りに負けないように上体をキープするのですから、コアも自然に鍛えられます。

トレーニングコーチのもと、正しいフォームで的確な重量で行えば、コアだけでなく、全身が鍛えられます。
筋トレはトレーニングの効率がとてもいいのです。

バランストレーニングでちょっとだけコアを鍛えるよりも、筋トレをガッンとやって全身を鍛えたほうがいいのではないでしょうか。

自宅でならば、様々な腹筋トレーニングや、腕立て伏せ、自体重でするスクワットも有効です。

うまくなると楽にできる。さらに難しいものに挑戦しなくてはいけないから

バランストレーニングはやればうまくなります。

うまくなればトレーニング効果が薄くなるのでさらに難易度を上げる必要があります。
難易度を上げるためにトリッキーなポーズになる可能性がでてきます。

 

たとえばバランスボールの上で、

スクワット

重りをもってスクワット

重りをもって片足スクワット

など、難易度はどんどん上がっていきます。
最後は中国雑技団のようです。

カラダはバランスをとるために小さな力、大きな力を使ってしまいます。
そのため鍛えたい肝心な箇所(筋肉)に多くの刺激がいきません。
バランスをとるため力が分散され、じゅうぶんな負荷がかからないのです。

難易度が上がったため、ケガのリスクも高まるのに、鍛えたい筋肉へじゅうぶんな負荷がかからないのは、もったいないことです。

安全にでき、重りを変えることで十分な刺激のかかる筋トレ。
そのほうが効率的ではないでしょうか。

 

楽しむ目的のためにバランストレーニング

手軽に楽しむ。ときどきやると楽しいなどの目的でおこなえばとてもいいグッズです。

 

バランスボールなどのバランスグッズはとても楽しいものです。
比較的安く買えますし、手軽に利用できます。

自宅などでは楽しんで使うことができます。

私も選手の練習には使わないだけで、自宅にはいろいろもっています。

バランスボールは長い間、部屋のイスの代わりでしたし、今でもときどき乗って遊んでいます。
(現在はイスとして使っていません)
ムービングディスクはときどきイスの座布団がわりに敷いていますし。

・手軽に遊ぶ
・気分転換に乗る
・イスの代わり、クッションの代わり

など、遊ぶため、気軽に使うのは大賛成です。

でも

・しっかりとしたトレーニングに使いたい
・負荷を与えたい

そんな人にはあまりおすすめしません。

スキーヤー、スノーボーダーのみなさん。
バランスグッズを使ってのトレーニングよりも筋トレをしっかりしましょう。

しっかり筋肉に負荷をかけたほうがバランス能力は向上します。

みなさんはバランスボール選手、スラックライン選手ではなく、スキーヤー、スノーボーダーですから。

 

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【編集後記】

朝夕涼しくなってきました。
いつもこの時期はかぜをひきやすいので注意が必要です。
今、かぜをひいてしまって熱がでたら、どこにもいけないですからね。
コロナ以上に通常のかぜにも気をつけたいものです。

 

【昨日のOnce a day】 一日一回新しいことを

・D:5はじめてのバッテリー交換

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