ボールを使ってセルフケア。マメに、ほどよく、気持ちよく

筋肉で「ここが硬いな」「ここがはっているな」などと思ったときは、その箇所にボールを当てて、ゴロゴロしてみます。マメに、ほどよく、気持ちよく、自分でケアをしてみましょう。

ラクロスボール*セルフケアに使うラクロスボール

 

人のカラダへの直接的なケアはできません

トレーニングコーチと名乗っていますから、カラダのケアもできるのだろうとよく思われてしまいます。講習会や、実技を伴ったセミナーなどでは、よく

・「ココ痛いんですけど、ケガですか」
・「右肘が痛いんですがどうしたらいいですか」

などと聞かれます。
私は「医者に診てもらってください」
としか言えません。
私は診断も、ケア(治療)もできないからです。

 

私はトレーニングコーチですから、メディカルトレーナーではありません。
サポートしている人のカラダのケアをしていないのです。
もちろん自分自身で行う、セルフケアの方法や、
その方が病院で習ってきた方法のアドバイスをすることはあります。

また、今までテーピングを巻いたこともありませんし、ペアでストレッチもしたことがありません。

そしてカラダに触れるマッサージのようなことも
したことがありません。
そもそも「マッサージ」という言葉は、国家資格を持った人のみが使える言葉です。
法律上、国家資格を持っていないトレーナーなどは使ってはいけない言葉なのです。

私はこれまで、いろいろな方に、

・マッサージをしてくれませんか
・テーピングをまいてくれませんか
・ストレッチをしてくれませんか
・リハビリをしてくれませんか

などと頼まれたことがあります。トレーナー(メディカル)として
試合に帯同してくれませんかと頼まれたことも。

ありがたいお誘いでしたが、すべて断ってきました。
一応、日赤の救急員資格を持っていますし、ストレッチやテーピングを学び、
講習も受けたことがあります。
しかし、受けたことがあるだけで、「一応」できる程度です。

複数できる能力もありませんし、器用ではないので、そこまでできないのです。
また、ケガはもちろんですが、カラダのケアに関することは
専門家(医師、理学療法士、柔整師、鍼灸あんま師)などの
国家資格を持ったプロに任せた方がいいと思うからです。
13年間、病院勤務でしたので……

 

しかし、日ごろできる簡単なセルフケア(自分で行なうケア)は、説明しています。
ときどき一緒にすることもあります。
(私と選手が各自、同じことをやっています)

 

ボールを使ってセルフケア

選手と一緒にやっている、ボールを使ったセルフケアを紹介します。
ボールはテニスボールや野球のボール、ゴルフボールでもいいのですが、
硬さの好みがあり人それぞれです。
私はラクロスボールを使っています。

 

冒頭の写真がラクロスのボールです。

ラクロスボールは一般的に馴染みがうすいですが、とても気にいっています。
もちろんテニスボールや野球のボールでもいいのですが、
ラクロスボールは大きさ、硬さがちょうどいいのです。

ネットで買えば一個300円ぐらいですし。
足裏、お尻、肩回りの硬くなったところを、少しだけほぐすためにボールを使います。
簡単に説明していきます。

 

足裏ゴロゴロ

足裏をゴロゴロします。

 

足裏ゴロゴロ
*モデル Satoshi.O (Reex)

ツボとかではなく、足底の筋肉をほぐすことで、足のつき方が変わってきます。
刺激を与えることで、足裏の感覚もよくなります。
多くの小さい骨が集まっているのが足です。
骨たちが整うというのも大げさかもしれませんが、骨たちが
本来の位置に戻るきっかけになります。

不思議なことに足裏をゴロゴロすると足首も少し柔らかくなります。
前の施設ではスクワットの前に、足裏ゴロゴロをやると
スムーズに足首が曲がる方が多くいました。

 

私はスノーボードで足首の大けがをしました。
「無事これ名馬」そのためにトレーニングを
何年も足首の曲がりが悪かったのですが、ウエイトトレーニングと、
この足裏ゴロゴロで改善しました。
足首の改善には、このゴロゴロは素晴らしいと個人的に思っています。

 

お尻ゴロゴロ

お尻をゴロゴロします。

臀部、梨状筋

 

写真のように、ゴロゴロしたいお尻の足をまげて体重をかけます。
もし痛ければ、いた気持ちいいところで止めてもかまいません。
徐々に体重をかけてください。

もし平気なら、ゴロゴロしましょう。
右のお尻と左のお尻の硬さの違いがよく分かります。
(痛さの違い)

私は右のお尻が痛いです。
右足はよく使う足(右でボールを蹴る)ですが、左足よりも弱い足です。
どうしても右のお尻が硬くなるようです。

ゴロゴロすると左は平気ですが、右は痛いです。
右股関節の前も痛いので、よくお尻ゴロゴロをします。

足の骨(大腿骨頸部)が鼠径部(パンツのライン)にあたっているような痛みです。
(運動選手はよく”詰まる”という表現をします)

右のお尻を柔らかくして、少しでも足の骨が後ろに行くように
スペースをつくりたいからです。

今でも時々、右の(股のパンツライン)鼠径部が痛くなるのですが、
お尻ゴロゴロをすると少し軽減されるような気がします。

そしてそのお尻の深いところに梨状筋という筋肉があります。
もし病院で「梨状筋のストレッチをしてください」と言われたら、
このお尻ゴロゴロもやってみてください。
(座骨神経痛はこの筋肉が硬くなると言われています)

お尻の上の方をゴロゴロすると腰痛予防にもなると言われています。

 

背中周辺をゴロゴロ

背中周辺のゴロゴロです。

 

横向きになって、いた気持ちいい場所を探してゴロゴロしてください。
投げるスポーツをやっている選手は肩回りや背中の筋肉が硬くなっています。

わきの上の位置や肩甲骨周辺にボールを当てて、腕を回したり上げたり下げたりしてみましょう。

気持ちがいいポイントが見つかります。
硬くなっているところも(痛いところ)

痛い人は無理をしないで、少しだけ自分の体重を押し付けましょう。
一般の方は、肩こりの予防にもなりますし、ケアにもなります。

 

セルフケアのコツは「マメに」「ほどよく」「気持ちよく」

セルフケアは決して無理をしてはいけません。「ちょくちょくできる程度」、「ほどよい程度」、「気持ちのいい程度」にしましょう。

 

自己責任だからと言って無理をしてはいけません。
痛いほど強くやっても効果が出るとも限りませんし。
私を含めてほとんどの人がそうですが、医療の知識がないのに、
無理をしてしまうと大変です。

無理のない範囲でやりましょう。
知識がある人に一度習うのも手です。

もしやるのならば、

・マメにできる程度に無理をせず(頻度)
・ほどよい強さで(強度)
・気持ちいいところで(感覚・時間)

やってみましょう。
日ごろからマメにやっていると、カラダのコンディションに
敏感になります。

ラクロスボールはいいですよ。

 

【編集後記】

記事の写真を撮るために友人のパーソナルジムへ。
快くモデルやってくれました。
彼はケアのことがとても詳しく、いつも勉強になります。
でもラクロスボールの存在を教えたのは私です。(ちょこっと自慢)

今では彼のほうがラクロスボールを使いこなしていますが。

 

【昨日のOnce a day】一日一回新しいことを

・ある分野のセミナー
・カタトソデウイング新橋
・鳥良商店
・海人酒房
・一幻
・サンマルクカフェ神田

 

おしらせ 2  
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