走らなくてもいい。まずはウォーキングをしよう。

市や県の健康講座などで中高年の方によく「走ったほうがいいのですか」と聞かれます。私は「はじめから走らなくていいですよ。まずはウォーキングをしましょう」と言っています。

西金沢駅周辺にて

 

「走る」と「歩く」の違い

「走る」と「歩く」の違いは
走る=「両足が空中に浮く瞬間があること」
歩くこと=「片方の足が地面についていること」です。

 

健康講座の中では、健康寿命を延ばすために下半身の筋力トレーニングとウォーキングをしましょうと言うようにしています。
下半身の筋力トレーニングは転倒予防のため、ウォーキングは有酸素運動であり、全身の運動だからです。

みなさんは納得していただけるのですが、「走ったり、ジョギングしたりしたほうがいいのですか」とよく質問をされます。
私は「走ることができれば走ればいいですよ。走ったことがないのならば、
まずウォーキングをしましょう」と答えます。
理由はウォーキングは走ることより負担が少ないからです。

「走ること」と「歩くこと」の大きな違いは両足が地面から浮くか浮かないかです。
「走る」は両足が地面から浮く瞬間があります。わずかですが宙に浮いているのです。
「歩く」は両足が地面から浮く瞬間はなく、片足が地面についています。
もちろん両方ついている場面もあります。

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ちなみに競技の「競歩」はただ速く歩くだけではなく、厳しいルールがあります。

・「必ず片方の足が地面についていなければいけないこと」
・「前足は地面に着いた瞬間から膝を垂直に伸ばさなければいけないこと」

です。
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「走る」ことは両足が空中に浮く瞬間があるので、足にかかる負担は大きいです。
歩く時より3倍以上の負担がかかると言われています。
そのため、もともと膝などが痛い人にとってはさらに負担がかかることになります。

また運動の強度が高いので、心拍数が上がってしまい、突然、狭心症や不整脈を起こす可能性があります。
2009年東京マラソンで芸人の松村邦洋さんが倒れたのもこれです。
AED(自動体外式除細動器)によって、けいれんを起こした心臓にショックを与え
心臓を正常な働きに戻しました。

日ごろから走っている人はいいのですが、運動をしていない中高年の人は、
はじめから走らないほうがいいかもしれません。

もちろん「走る」ことはメリットが多く、デメリットである
「足膝に負担+心臓に負担」は、鍛えるためのメリットになります。

「走る」ことがダメだと言っているのではなく、「はじめから無理に走らなくても、まずは歩くことからはじめましょう」ということです。

 

「散歩」≠「ウォーキング」

歩くことの中に「散歩」があります。「散歩」ではなく「ウォーキング」をしましょう。

「散歩」は周辺や景色を見ながら散策をするイメージがあります。ところどころ立ち止まって、草花や木々などを見るのではないでしょうか。
「ウォーキング」は日本語で「歩くこと(動詞)」です。
少し紛らわしいのですが、「ウォーキング」は運動のイメージがあります。

散歩と違い
・スタスタと歩く
・立ち止まらないで歩く
・連続で歩く
・スポーツ
などのイメージです。

協会によって、いろいろな定義があるのかもしれませんが、ここでは
「ウォーキング」は運動とします。スポーツのイメージでいきましょう。

では「犬の散歩は?」と聞かれれば微妙です。犬が主体ですから飼い主は犬の散歩の
付添人にしておきましょう。

「運動しましょう」「歩きましょう」と言われたら、散歩もいいですが、できれば「ウォーキング」をしましょう。

 

ウォーキングで気をつけること

ウォーキングには運動効果や気分転換などたくさんのメリットがあります。そのメリットを十分に受けるために、気をつけて欲しいことをまとめます。

 

時間帯に気をつけて

日常生活の中でウォーキングを取り入れるので、一番都合がいい時間帯にするのをおすすめします。
でも時間帯に気をつけましょう。

早朝ウォーキングは気持ちがいいですし、ダイエット効果もあります。
しかし、起きてすぐにウォーキングをすると、カラダがほぐれていません。
カラダが固い場合があるので、軽く体操をして出かけましょう。

また夜に水分やエネルギーを消費しているので、脱水症状や、エネルギー不足で(低血糖含む)気持ち悪くなる場合もあります。
水分摂取や、軽く食事をするなど空腹でのウォーキングには注意して下さい。

まだ日が長いので暗くなる時間帯も遅いです。
安全な国ではありますが、十分夜道には気をつけてください。
明るい服装で、人通りの多いルートをとりましょう。

イヤホンに気をつけて

ウォーキングの友は音です。私もウォーキングは学習の時間でもあります。
「ウォーキング」運動効果以外のメリット
耳で学習。音声教材のすすめ

しかし、ボリューム全開や、ノイズキャンセリング機能を使っていると
後ろからの自転車や車に気がつきません。
自転車はこちらが気配を感じていると思い、近くを通過しますが、こちらは驚いてしまいます。
私も何度もドキッとしました。

タラタラ歩かない。スタスタ歩く

プロゴルファーの渋野日向子さんが食べていたお菓子、「たらたらしてんじゃねーよ」ではないのですが運動ですから、スタスタ歩きましょう。
この擬態・擬音語はフォームも表示しています。少し歩幅をとって胸を張ってウォーキングをしましょう。

腕をふる

腕ふりもスタスタ歩くための武器です。肩甲骨周りもしっかり動かしたいので、
「腕をふる」よりは「腕を後ろに引く」イメージでおこないます。
肩甲骨が動くイメージでできれば最高です。

無理をしない。いつでも自宅に戻る。休む

健康になるための運動です。無理をしてケガでもしたら、ウォーキングをした日以上に
休まなくてはいけません。痛い思いもしますし。

また途中でしんどくなったら休みましょう。自宅に戻りましょう。
カラダの不調はもちろん、気分が乗らなくても戻りましょう。
明日、もしくは明後日またウォーキングをすればいいのですから。

カラダの無理も、気持ちの無理も、しないでおきましょう。

 

以上ウォーキングについてまとめてみました。
トレーニングコーチとしてウォーキングは最高のトレーニングの一つだと思います。
私があまり走れないというのもありますが。

走ることよりもウォーキングは少しハードルが低いです。
ぜひ生活に取り入れてみてください。

これまでもウォーキングの記事を書いてきました。

参考にしていただければ。

「ウォーキング」運動効果以外のメリット

ウォーキング。ときには散歩に変更

今日は歩きたくない!そう思っても歩く3つの方法

ウォーキングを継続させる、ちょっとしたコツ

 

【編集後記】

昨日は大阪から来てくれた友人と5時間以上
話をしました。ランチと夕食。
話しが止まらず思わず「彼女か!」と

タイミングが合えばお互いに協力して仕事が
できるかもしれません。
新しい挑戦になれば楽しいです。

 

【昨日のOnce a day】一日一回新しいことを

・ホテル日航金沢 ランチバイキング
・さかなや道場 金沢駅西店

 

 

おしらせ 2  
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