トレーニングコーチは3つのことを考えてサポートしている

トレーニングコーチは3つのことを考えてトレーニングしています。

*トレーニング風景 (雪のため、あと3か月はこの風景は見ることができません)

 

トレーニングコーチが考えている3つのこと

トレーニングコーチの仕事は運動選手や、体力向上を望む人にトレーニングを提供することです。
そのときは3つのことを考えてサポートしています。

 

それはトレーニングの原則です。

・特異性(とくいせい)
・過負荷(かふか)
・漸進性(ぜんしんせい)

これら3つを原則としてトレーニングをサポートしているのです。
3つの原則についてまとめてみます。

 

3つの原則

トレーニングプログラムを提供するときは、3つのことを考えながらやっています。

 

特異性(とくいせい)の原則

「とくいせい」と読みます。

 

特異性を考えることは効果的なトレーニングプログラムの基本です。

メニューとプログラムの違いはコチラから
「メニュー」と「プログラム」の違い。「メニュー」はお品書き。「プログラム」は給食の献立。

 

ある特定の変化や結果を出すために、ある特定な方法でトレーニングを行うことを
「トレーニングの特異性」といいます。

たとえば、マラソン選手。
マラソン選手は長距離を速く走るためにマラソンの練習をしなければいけません。
もちろん長距離を走ってもケガをしないような筋力トレーニングも必要です。

これが特異性です。

特異性の原則を考えないと、マラソンが速くなりたいのに

・野球の素振り
・ピッチング練習
・水泳の練習
・飛び込みの練習

をすることになります。

もちろんトレーニングの一環としては否定しませんが、上記の練習をしていても、マラソンはあまり速くならないでしょう。

また、足を鍛えたいのに腕のトレーニングばかりする。
筋肉を大きくしたいのに、筋肉を細くするトレーニングをする。

それでは目的が違ってきます。
(あえてわかりやすい表現を使っています)

小学生には
「野球がうまくなりたいのに一生懸命サッカーの練習をしてもだめだよ」
と説明することがあります。

これが特異性です。

 

過負荷(かふか)の原則

「かふか」と読みます。

 

漢字のイメージどおり、負荷をかける・加えるということです。

 

毎日腕立て伏せを50回やると決めます。
最初は10回もいかないでダウンしますが、次第にできる回数が増えてきます。
いつの日か50回を楽にできるようになるでしょう。

そのころには少しだけ腕や胸に力がついてきます。
筋肉もついているでしょう。
毎日50回、腕立て伏せをやっても平気になります。

「習慣化」としては大正解です。

しかし、毎日同じ回数だけやっていても、筋肉の発達や筋力の視点からみると、それ以上の向上はあまり期待できません。

もっと筋肉や筋力を向上したければ、

・回数を増やす→60回にする
・頻度を増やす→一日二回腕立て伏せをする
・強度を増やす→背中に子どもやおもりを乗せてやる
・50回完了する時間を短縮する

など、これまでの腕立て伏せに負荷を加えなければいけないのです。

これが過負荷です。

50回腕立て伏せをすることに慣れたカラダに新しい刺激が必要なのです。

 

漸進性(ぜんしんせい)の原則

「ぜんしんせい」と読みます。

 

漸進性の原則は上記の「過負荷」の原則に重なったところがあります。

トレーニングの刺激に対して継続的に強度を変えていかなければいけません。
修正も含みます。

スクワットを例にしてみます。

はじめはイスに座るスクワット。
次はイスから立ち上がるスクワット。
三番目はイスを使わないスクワット。
手を前に出す、手を肩において、手を頭においてスクワット。
最後はおもりを担いでスクワット

3つのスクワットをやってみよう。手を伸ばして、手を組んで、最後は頭の後ろです

など強度が徐々に上がっていきます。
過負荷と似ていますが、これが漸進性です。

後退させることも漸進性の原則に含まれます。

おもりを担いだスクワットのフォームが崩れてきたら、後退させて

・おもりをもたないスクワットに変更する
・手をまえに出したスクワットに変更する

など、後退させてトレーニングをします。
レベルを下げてトレーニングをするのです。

トレーニングをする人の状況にあわせて前に進める(ときには後退)していくことが漸進性の原則です。

 

3つを考えながらトレーニングをデザインしていく

「特異性」「過負荷」「漸進性」の3つを考えながらトレーニング計画をデザインしていくのがトレーニングコーチの仕事です。

 

3つの原則は、漢字にすると少し難しく感じますが、みなさんが知っているあたりまえのことではないでしょうか。

・マラソンが速くなりたければマラソンの練習を
・楽にできるようになったら重さや回数を増やす
・簡単にできるようになったら少し難しくしていく(ときには簡単にする)

とても乱暴な解説かもしれませんが「当たらずも遠からず」ではないでしょうか。

なんとなくわかっていたこと、あたりまえのことかもしれません。
でも今一度確認してみてください。
新しい気づきがあるかもしれません。

これら3つのことを常に考えながらトレーニングの計画をたててサポートしています。

「トレーニング計画をデザインする」

かっこいい言葉ではないでしょうか。
(私は大好きな言葉です)

 

これがトレーニングコーチの仕事のひとつです。

 

【編集後記】

はじめてのメンバーでオンライン飲み会を。
19時スタートで0時過ぎまで。
楽しすぎて終了後はすぐに眠れませんでした。
ひさしぶりに寝るのが遅くなりました。
気をつけなければ。

 

 

 

【昨日のOnce a day】 一日一回新しいことを

・4人でオンライン
・オムライスビーフシチューソース ガスト

おしらせ 2  
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