骨の中身を蓄えておこう。骨粗鬆症にならないために。

加齢と運動不足によって将来、骨粗鬆症になる可能性があります。
できるうちに、たくさん骨の中身を蓄えておきましょう。

*友人宅のスケルトン君

 

20歳をピークに減るいっぽうの骨

残念ながら20歳をピークに骨の中身(骨量)は減るいっぽうです。
骨の成長は、生まれてから数年のうちに急激に成長し、成人になるまで続きます。
それが今度は、20歳をピークに減っていきます。

骨の中身はミネラルでいっぱいです。ミネラルの成分はカルシュウムやリンなどですが、
それが骨から溶け出し、減少していくのです。

そのミネラルが、長期にわたって骨の中から溶け出すのが、骨粗鬆症です。
「こつそしょうしょう」と読みます。
漢字のとおり

「粗(そ)」は荒いこと、
「鬆(しょう)」は「す」と言います。
「すが入る」という言葉があります。あまり使わない言葉かもしれませんが、大根やリンゴの中身がスカスカのことをさしてそう言います。

骨粗鬆症は
「骨が荒く、中身がスカスカな状態の病気」という意味になります。

教科書などには軽石のようになると書いてありますが、
私はウエハースをイメージしています。
噛むときの触感が、イメージと合うからです。
もちろん骨を食べたことがありませんが。

20歳をピークに骨の中身が減っていき、そのまま何もしないでいると、
骨粗鬆症になってしまいます。
骨粗鬆症はとても怖い病気なのです。

骨粗鬆症になる仕組み

骨の中身がスカスカになる病気の骨粗鬆症。骨粗鬆症になる仕組みです。

骨は固くて変化しないように見えますが、毎日変化しています。
古い骨が少しずつ壊され、新しい骨がつくられています。
破骨細胞が骨を壊します。ある程度まで壊すと活動は停止します。
すると今度は骨芽細胞が活動を始めます。
壊した部分を埋めていく作業をするのです。骨も新陳代謝をしているのです。

人間のフレーム(骨組み)を100年近く守るために、カラダはリフォームを常にしているのです。

上手くリフォームが進んでいればいいのですが、次第に、リフォーム作業がおかしくなってきます。
新陳代謝のバランスが崩れ、壊さられる骨のほうが、新しくつくられる骨より、
多くなってくるのです。
すると骨はだんだんもろくなり、中身がスカスカになります。
これが骨粗鬆症です。

原因は5つほどあります。

・加齢
・運動不足
・生活習慣病
・喫煙
・10代の時の無理なダイエット

などです。それに加えて、
女性の場合は閉経後のホルモンバランスの変化も原因の一つです。

それらの原因でなった骨粗鬆症。骨がスカスカになったら、どうなるでしょうか。

骨折しやすくなります。骨がもろくなっているので当然です。
「圧迫骨折」と聞いたことはあるでしょうか。

骨がもろくなって、骨折しやすい箇所は背骨です。

その背骨が重なるようにして、つぶれてしまうのが圧迫骨折です。
「骨粗鬆症性椎体骨折」と言います。

骨がもろく、弱くなっているので、比較的弱い力がかかっても骨折をしてしまいます。
転倒したはずみや、軽く尻もちをついたとき、少し重いものを持った時など、強い衝撃がなくても自分の体重にこらえきれず骨折をするのです。

知らない間に骨折をしているときもあります。
「いつの間にか骨折」とも言います。

また転倒により大腿骨頸部の骨折があります。ふとももの下にある骨ですが、太ももの真下にある骨の場所ではなく、骨盤の中に入っている丸い部分です。

ここが折れると大変です。歩けなくなりますし、大手術が必要です。
若ければ金具を入れて固定しますが、骨粗鬆症などでスカスカならば金具を入れられません。
セメントで固めたり、人工のものに取り換えたりしなくてはいけません。
人工関節と聞いたことがあるでしょう。
長期の入院、長期のリハビリが必要です。

高齢者になると、この骨折が原因(長期入院、長期歩行不可)で、
認知症や、寝たきりになる可能性が増えるのです。

骨がもろくなるのも怖い病気ですが、骨折したことにより、
認知症や、寝たきりになるのが怖いのです。

 

骨をスカスカにしないためには

骨粗鬆症は怖い病気です。骨がスカスカになることよりも、なってしまった後の骨折が、もっと怖いことだと書いてきました。
では、骨粗鬆症にならないための予防はどうしたらいいでしょうか。

日本人の10人に1人が骨粗鬆症だと言われています。
骨粗鬆症にならないように、そして骨折しにくい丈夫な骨にするには予防が必要です。

予防には

・運動
・食事
・薬の服用

などがあります。

中でも運動は重要です。
運動は骨に刺激を与えることができるからです。
刺激とは、骨にかかる衝撃と、骨を動かすことです。

ランニングや、足踏みなどをすると骨に衝撃が伝わります。
すると骨は、ほんのわずかな骨折が起こります。
骨折といってもポキッと折れることではありません。

微細な骨折が起こるのです。カラダはそれを修復しようとします。
折れたところをカルシウㇺで埋めていくのです。
そのサイクルを続けると、徐々に骨が強くなってくるのです。
骨の中身がだんだん詰まってくるのです。
これが骨密度です。

また、骨を動かすには、骨と骨をつなぐ筋肉を動かさなければいけません。
おもりを持ったり、おもりを担いだりすると、筋肉を通じて骨に強い刺激がかかります。
立った状態でおもりを持てば、重力+おもりが骨にかかるのです。

ウエイトトレーニングによる骨量の増加は研究済みです。

トレーニングはカラダに刺激を与えること。その刺激に慣れてきたら、効果が出てきたこと。

同じ運動でも水泳は少し違います。水の中は無重力のようです。
無重力に似た中で動くのですから、ランニングのように足に直接衝撃がかかりません。
血液循環や、心肺機能の活性化にはいいのですが、骨量増加には少し刺激が弱いのです。

栄養は、特にたんぱく質やビタミンDやKなどが重要と言われています。

薬の服用は、医師の診断によって、

・骨を壊しにくくする薬
・骨の形成を助ける薬
・骨の新陳代謝を助ける薬

などを処方してもらえるかもしれません。
骨粗鬆症の人、予備軍の人には処方してくれるでしょう。

元気な人は薬に頼らず、今から運動です。

これが骨粗鬆症です。
20代をピークに骨の量は減っていきます。
早い人で30代から予備軍の人もいます。

そして、もともと骨量が少ない女性や、10代のころからハードなダイエットを
繰り返してきた女性などは、もっと早いスピードで骨量が減ると言われています。
十分気をつけなくてはいけません。

骨粗鬆症になってから運動をはじめても、ケガをするリスクは高くなります。
骨がスカスカですから。

そうなる前に、できるだけ筋力トレーニングなどをして
骨の中身を貯蓄していきましょう。

公的年金以外に老後資金が2000万円必要だと言われる2000万円問題。
2000万円を貯められるか、貯められないかは、わかりませんが、
しっかり運動をしていれば、骨量2000万円分ぐらいは貯められるかもしれません。

老後資金の1つだと思って筋トレをしていきましょう。

 

【編集後記】

私の尊敬する方は大腿骨頸部を骨折しました。
とても心配しましたが(勝手にですが)
リハビリは順調なようでホッとしています。

声は届かないでしょうが、応援しています!

 

【昨日のOnce a day】一日一回新しいことを

・大阪駅 やまや
・白いたい焼き
・青りんごロールケーキ
・牛すじつけ麺

 

おしらせ 2  
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