小学生がスキーやボードを好きになるコツ。低学年のときは親といっしょに滑ろう。高学年になったらインストラクターに習おう

ときどき小学生がいる親御さんに「うちの子に、スキー(ボード)を習わせたいのだけどスクールには入れるほうがいいですか」と聞かれることがあります。
私は「低学年のうちは親といっしょに滑ったほうがいいいですよ。インストラクターに習うのは高学年になってからのほうがいいですよ」と言っています。

スキースクール*スキースクール

 

 

低学年にはスキースクールはツライもの

低学年の子どもにとってスキースクールはツライものです。

 

親としてはスキーやボードのプロであるインストラクターに習ったほうがいいと思いがちです。

・親自身があまりうまく滑れないからプロに習ったほうがいい
・基本から習わせたほうがいい
・せっかく来たから自由に滑りたい(親)
・スキースクールに預けてそのあいだ楽しみたい(親)

などの理由からでしょうか。
どれも間違っていませんし、どれも正解です。

親の楽しみはすこしおいといて、滑りの基本をインストラクターに習うのはとても重要です。

大人になって習うより、子どものときに習うほうが飲み込みも上達も早いものです。
上達スピードも全然違いますし。

私もスキーとスノーボードのインストラクターをしていますからよくわかります。
スキースクールにいれたほうが断然いいと思っています。

しかし、条件がつきます。

スキースクールは高学年になってから入ったほうがいい。

そのように思っています。

 

低学年のうちはスキースクール入れないほうがいい理由

低学年はスキースクールに入れないほうがいい理由をまとめてみます。

 

天気が悪くても続行

多少天気が悪くてもスキースクールは続行されます。

 

インストラクターの立場からみてみます。
低学年のレッスンでは多少の休憩時間はとります。
しかし、いくら天気が悪くてもずっとロッジで休憩していることはできないものです。

2時間、もしくは4時間のレッスン料はいただいていますし。
(全日本スキー連盟(SAJ)の場合)

こちら側の判断で休憩をしても、保護者の中には不満を持つ人も多いのです。
「せっかくお金を払っているのに」と。

悪天候の場合や体力的にキツイ場合などでも、まじめな子ほどじっと耐えています。
「つらい」と言い出せない子も。
今にも泣きだしたいけど、それをがまんしている姿はかわいそすぎます。

私がインストラクターをやっていたときは保護者の方に事前に了解をとっていました。
「様子を見て休憩をとりますよ。悪天候の場合も」と。

いちど、30分レッスンしたあとから、ずっと悪天候のときがありました。
子どもは1年生でした。
私は迷わずロッジで休憩を選びました。

結局、天候は回復せず、子どもも乗り気ではなかったのでロッジで一緒に遊びました。
(とても盛り上がり楽しい時間でしたが)

当然レッスン代を返却しました。
(自腹でしたけど)

ロッジで遊んだのがよほど楽しかったのか、数日後また申し込みをしてくれました。
「大崎さんでお願いします」とお母さんが指名を。

指名制度はないので、叶いませんでしたけど。
(3回目は偶然に叶いました)

レッスンを中止して休憩するといった判断ができたのも

・多少の融通が利くスキー学校だった
・たまたま生徒がひとりだった

からです。

もしも児童が複数いて、その中にやる気まんまんの子どもがいれば、休憩は難しかったでしょう。
保護者の希望もそれぞれでしょうし。

 

低学年を教えるプロではない

すべてのインストラクターが小さな子どもを教えるのが得意ではないことも理由です。

 

インストラクターはスキーやボードを教えるプロだと言えますが、得意不得意は誰にでもあるものです。

・上手い人を教えるのが得意(高度テクニック)
・中級者指導が得意
・初級者を教えるのが得意
・高齢者を教えるのが得意
・小さな子どもを教えるのが得意

など。

インストラクターもいろいろです。

当時私は、養護学校や小学校などで常勤講師をしていましたが、それでも低学年の子どもはとても気を使いました。

日ごろから教えることを仕事にしている人でもそうですから、一般的な仕事をしている人には難しい人も多いのではないでしょうか。
もちろんキャラクターもありますし。

私は小さい子どもや初級中級者のレッスンは得意でした。
しかし、
「コブがうまくなりたい」
「トリックを決めたい」
そんな上級者には少し自信がありませんでした。
(もちろんやりましたが)

すべてのインストラクターがオールラウンダーではありません。
なかには子どもが苦手な人もいるわけです。

 

同じ年でもカラダの個人差がある

小学生低学年のうちはまだカラダの個人差が大きいものです。

 

もちろんカラダが小さくても気持ちの強い子もいます。
でも体力の違いはあるのです。

プライベートレッスンや、ひとりだけのクラスならばそれでもいいのです。
しかし通常、年齢や自己申告のレベルに応じてクラス分けがされます。

初心者・初級者クラスは年齢が同じ場合が多いのです。

同じ2年生でも、1年生みたいな子どももいますし、4年生みたいなカラダの大きな子もいます。
カラダが大きいからといって4年生のクラスに入れてもそれはまた問題です。

個人差はインストラクターにはわかりません。
(はじめはカラダの大きさだけでしか判断できないのです)

 

 

避けたいのはスキーやボードが嫌いになること

避けなければいけないことは、スキーやボードが嫌いになることです。

 

楽しいウインタースポーツ。
決して嫌いになってほしくはありません。

もちろん得意不得意、「あう、あわない」があるでしょうが。
せめてやっている瞬間は楽しんでもらいたいものです。

友人たちからよく聞くのが

・はじめてやったとき天気が悪くて
・はじめて入ったスキースクールがイヤで

それがウインタースポーツの嫌いな理由なのです。

 

低学年のうちはぜひお父さんお母さんと滑りましょう。
でも

「なんでできない」

と決して怒らないようにしてください。

滑りかたがめちゃくちゃでも、一緒に楽しみましょう。
すぐに休みたいと言っても、一緒にロッジで休憩しましょう。

 

そうすればきっとウインタースポーツが好きになるはずです。
中高学年になって

「もっとうまくなりたい」
「スキースクールに入りたい」

と言ったらそのときはスクールに入れてあげましょう。
もっとスキーやボードがうまくなり、好きになるはずです。

 

 

【編集後記】

あまりスキー場に行けていません。
今年は雪がたっぷりあるのであまり焦せっていませんが。
少し時間をつくって行きたいものです。

 

 

【昨日のOnce a day】 一日一回新しいことを

・みそ吉

 

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