平均寿命よりも健康寿命との差に目を向けよう

2018年の平均寿命が発表されました。男女とも7年連続伸びていて、男性は世界3位、女性は世界2位です。とても喜ばしいことですが、健康寿命というものも算出しています。平均寿命だけではなく、健康寿命との差に注目しましょう。

*2019.7.30厚生労働省発表(簡易生命表)

 

2018年の平均寿命

先月30日に厚生労働省は2018年の平均寿命を発表しました。

 

毎年この時期(昨年は7月20日)に厚生労働省は平均寿命を発表しています。
平均寿命とは

今後、戦争や、世界的伝染病、天変地異がないと仮定した場合、その年に生まれた0歳児が平均で何歳まで生きられるかを予測した数値です。

よく勘違いするのですが、その年に生まれた人、今回の発表では生年月日が2018年の人の平均寿命になります。
自分や自分と同じ年の平均寿命ではないので注意が必要です。
このブログを読んでいただいている人は3歳以上ですから、もう少し平均寿命が短いかもしれません。

あくまで平均寿命ですから、人によって違いますが、ある程度の目安になります。

私は年に数回、県や市町村に頼まれて健康講座の講師をしています。中高年の方が対象ですから、この数字はとても話題になります。
毎回、数字をしっかり覚え、すらすらと言えるようにしています。
すらすら言うと専門家ぽいので。。

2018年の平均寿命は

男性 81.25歳
女性 87.32歳

です。
男性は世界で3位(1位香港、2位スイス)
女性は世界で2位(1位香港、3位スペイン)です。

日本は香港に次ぐ長生きの国なのです。
ちなみに男性は2013年に80歳を超え、女性は1984年に80歳を超えました。

とても注目される数字ですが、私たちはもう一方の「健康寿命」にも注意を向けなければいけません。
それは、どれだけ元気でいられるかを表す数字だからです。

健康寿命に目を向ける

7年連続「平均寿命」はアップしています。私たちはもう一方の「健康寿命」にも注目することが大切です。

 

2016年、厚生労働省は平均寿命の他に「健康寿命」を発表しています。
(2019年度版はこの夏に発表予定です)
「健康寿命」とは

介護を受けたり、寝たきりになったりせずに、自立して生活ができるまでの年齢

のことを言います。誤解を恐れず言えば、
「寿命が尽きるときではなく、元気な期間」

と言ってもいいかもしれません。

その健康寿命は

男子 72.14歳
女性 74.79歳

です。平均寿命の男女差は6.07歳に対し、健康寿命の男女差は2.65歳しかありません。この差は大切な数字ですが、もう少しわかりやすい、計算でみてみましょう。

「平均寿命」-「健康寿命」です。

男性 9.11歳
女性 12.53歳

です。
乱暴な言い方をすれば「男性は9年間、女性は13年間」介護や寝たきりの期間があるということです。なりたくてなったわけではありませんが、この数字を見るとびっくりするのではないでしょうか。

私も若い頃はピンときませんでしたが、最近はリアルに考えるようになりました。迷惑はかけたくないし…

この話を講演会などでお話をすると、女性の方は(私の講演会は圧倒的に女性が多いです)口々に「ピン・ピン・コロリ」で死にたいと言います。

いわゆる「P・P・K」(ピン・ピン・コロリ)というやつです。
「最後まで元気で、コロリと死ぬ」理想的な死に方を面白くいった言葉です。
しかし、現実は違い「PPK」で死ねるのは5パーセント未満。
95パーセント以上の人が「PPK」では死ねないのです。

嫌な言葉ですが「N・N・K」(ねん・ねん・ころり)と言われています。
「寝たきりで最後は死ぬ」ことです。

このことを言うと、会場内は「えッ〜」の声。
みなさんびっくりします。衝撃的なことです。

その差を近づけるために

「平均寿命」は年々アップしています。2016年以降の「健康寿命」はまだ発表されていませんが、「平均寿命」と「健康寿命」の差が広がることが予想されます。寿命が延びても、寝たきりの期間が延びてしまえば、残念ですし、誰も望んでいません。
その差を近づけるために、何かをしなければいけません。

 

これまで、「平均寿命」と「健康寿命」について簡単に説明してきました。
残念ながら「PPK」で4%しか死ねないのならば、なるべく寝たきりの期間を短くしなければいけません。介護される期間もできるだけ短くしたいものです。

寝たきりの原因の上位は「脳卒中」「認知症」です。生活習慣に気をつけたり、早期発見に努めたりすることが重要ですが、そうはいってもなかなか難しいことです。
「転倒による骨折」や「関節の疾患」も原因です。

 

介護になる原因は、主に「加齢による、足腰膝の関節の問題」です。

これらの原因をみて、私たちが今からでもできる、寝たきり予防、介護予防はトレーニングです。

筋力トレーニングや、心肺機能のトレーニング(マラソン、ウォーキング、スイミング)なのです。

加齢と運動不足による、筋肉等の衰え。そのために引き起こされるロコモティブシンドローム⇒指導者のみなさん、ロコモティブシンドロームに気をつけて

にならないように運動をしていかなければいけません。
運動を継続していかなければいけないのです。

私も実践し、今後ブログでも発信していこうと思います。

元気な運動選手を主に見ていますが、中高年の健康体力づくりも13年間、携わってきました。
元気な選手にも両親はいますし、選手自身もいずれ中高年になります。
競技コーチも選手よりも確実に早く、中高年になります。

 

そんなみなさんも遠い先のことだと思わずに、これからは平均寿命と健康寿命に少しだけ関心を持っていただければと思います。

 

【編集後記】

今日お昼に、金沢で唯一、400記事以上運動関係のブログを書いている友人のトレーナーと食事をしました。
私はブログを書き始めて4か月がたちましたが、
まだまだ彼の足元にも及びません。

「書くことを楽しまなくちゃね」と同じ意見でした。

苦しいけど楽しみます。

 

【昨日のOnce a day】一日一回新しいことを

・Amazon Prime Video いくつか
・ある音声教材の購入

おしらせ 2  
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