自分のカラダを自由に操るトレーニング。自体重トレーニングの魅力

重りやトレーニングマシン、道具などを使わないトレーニングを自体重トレーニングと言います。自体重トレーニングの魅力はなんといっても自分のカラダを操るトレーニングになることです。

自体重トレーニング。自分のカラダを操るトレーニングです

 

自体重トレーニングとは

自体重トレーニングとは「自分の体重を負荷として利用するエクササイズ」と言われています。

 

爆発的に力を発揮するパワーの向上や、筋肉を太く大きくする筋肥大の向上はあまり期待できません(初級者を除く)。
しかし、筋力や筋持久力の向上はある程度まで可能だと言われています。

日ごろから、重いウエイトをガンガン持ち挙げているウエイトトレーニング上級者にとっては、さらなる筋力の向上はあまり期待できないというだけです。

初級者や、初心者などには、それ自体が新たな負荷になるため、どの要素の向上も期待できます。

また自分の体重を使うのですから、個々のカラダの特徴に合わせてトレーニングができます。
重りを持ち挙げることができない、カラダが小さくて、また大きくて器具が合わないといったこともありません。

適切なフォームで行なえば、筋肉や関節などにも適度な負荷がかかり、筋肉や関節、骨などの配列が整うのです。
身体のアライメントが整うと表現されます。

アライメントが整うと、筋肉や関節、靭帯などに適切な負荷がかかるので一部の部位に過剰に負荷がかかるためにおこるケガの防止にもつながるのです。
(治療家ではないので説明はこれぐらいにします)

そして動作スキルの習得には自体重トレーニングは欠かせません。
道具や重りがないため、いろいろな動き(ひねる、前、後ろ、横、ななめ)ができるのです。

 

自体重トレーニングはいいことばかりなのです。

少しだけ軽視していた自体重トレーニング。再び魅力発見。

そんな魅力たっぷりの自体重トレーニング。以前、少しだけ軽視していた時期がありました。
「自体重だけでは強くならない。パワーだ、重りだ」と。
すべて間違っていたとは思いませんが、今ほど魅力に気がついていませんでした。

 

ある程度、いろいろなサポートができるようになってきた頃から、少しだけ自体重トレーニングを軽視していた時期がありました。
「勉強不足だったなぁ」と思うこともありますが、その時期があったから本格的にウエイトトレーニングを学び、パワートレーニングを実践することができました。

重りを使った筋力向上や、パワー向上のトレーニングをやったからこそ、自体重トレーニングの魅力に再び気がついたのかもしれません。

今は、ウエイトトレーニング同様、自体重トレーニングも重視しています。
私にとっては、「新自体重」「自体重トレーニング2.0」かもしれません。

先日も沖縄でセミナーをやったのも、この影響からです。

こんな魅力的な自体重トレーニング。なぜ一時期あまり関心がなかったのでしょうか。

理由をまとめてみます。

種類の少なさ

種類が少ないと思っていました。

これは勉強不足だったと告白しているようなものですが、そう思っていました。
「バリエーションが少ない」と。

思いつくのは腕立て、腹筋、背筋、スクワット、ランジなど。
体幹トレーニングやバランスボールを使ってカラダを安定させるトレーニングしか思いつかなかったのです。

レベルを変えれば無限にあると気がつきませんでした。

デメリットだと思っていたのです。

パワー向上、筋肥大向上に期待できない

とも、思っていました。上記に挙げた理由の一つではあるのですが、
それ以上の魅力があることに気がつきませんでした。

初心者や初級者にはある程度効果があることも、重視していませんでした。
中高年のサポートはしていたので自体重の重要性はわかっていたのですが、選手にはあまり効果がないと思っていました。

メインのトレーニングにはならない

「メインのトレーニングにはならない」と思っていました。

しかしそれは本当で、運動選手にとってはメインのトレーニングにはなりません。
体重以上の負荷を適切にカラダにかけるには、重りを持つことが重要です。
自分のカラダを軽く扱う(高くジャンプする、素早く動く)には、トレーニングで自分の体重以上の負荷をかけなければいけません。

そうしなければ自分のカラダを軽く操ることができないのです。

 

このように、自体重の苦手な部分(デメリット)ばかりに目がいっていたのです。
(得意なところに目がいっていませんでした)
メリットデメリットとは言いませんが、苦手な部分にフォーカスしていたのです。

 

自体重トレーニングのメリット

自体重トレーニングのメリットをまとめてみます。

 

器具・設備そして補助者がいらない

自体重トレーニングはどこでもできるということです。何もないところでも自分のカラダがあれば
トレーニングができます。名前どおり自分の体重が重りですから。

ワールドカップ転戦のトップアスリートでも、合宿先(滞在先)には道具やマシンはありません。
自分の部屋と屋外の豊かな自然だけです。
しかし、冬などは外が使えません。

昨年まで、サポートしていたアルペンレーサーの宿泊先にはマシンはありませんでした。
屋外は雪です。
ベッドの横のスペースで自体重をやってもらいました。

動画と資料のモデルは前職時代の女性スタッフ。
動画と資料を現地に数回送りました。

何もないところでトレーニングできるのは最大のメリットです。

適切なトレーニングはストレッチ同等かそれ以上に柔軟性を高める

自体重を含めて、カラダに負荷を与えるトレーニングをレジスタンストレーニングと言います。
ウエイトトレーニングも自体重トレーニングもそれなのですが、適切に行えば柔軟性はアップします。

適切なタイミング・範囲(可動域)、角度で筋肉や関節が動けば柔軟性は向上します。
しっかり縮むことができれば、伸びることもできるのと同じです。

筋力トレーニングをするとカラダが硬くなるというのは迷信です。
本当は力をいれるから硬くなるのです。

筋肉もりもりの人の筋肉は、力をいれなければ「ぷにゅぷにゅ」です。
弾力があり柔らかいものです。

動きづくり(カラダを正確に操る)

動きづくりになります。重りという制限がないのでいろいろな動きができます。

・ひねる
・回る
・前、後ろ、斜め前・後ろ

多方向へ動いてトレーニングができます。
重りを持ってひねるのは多少のリスクを伴います。
ケガの防止にもなりますし。

しかし自体重トレーニングは3Dの動きができるのです。

バランスのトレーニング(不安定な場所、片脚など)もできます。

よく言われる「ファンクショナル」な動きができるのです。
(私はあまりこの言葉を使いませんが)

速くも遅くもできる。スタートもストップもできる

高齢者になると速筋繊維が衰えます。
もしもあなたが魚だったら。赤身のマグロですか。白身のヒラメですか。

そのため、スタートとストップの能力が低下します。
素早く動作に入る、素早く止める能力です。
どちらも瞬発的な力です。

自体重トレーニングはおもりがないのでスピードも調節できます。
例えばスクワット。

・ゆっくり立ち上がる(スロースクワット)
・素早く立ち上がる(スピードスクワット)
・途中でピタッと止まるスクワット

などができるのです。

階段を上る、歩く、転倒予防(カラダを止める・踏ん張る)。
そのための機能向上トレーニングにもなるのです。

オーバートレーニングの予防

ウエイトトレーニングばかりだと、負荷がかかり過ぎて使い過ぎによるケガにつながる可能性があります。(オーバートレーニング)

自体重は負荷がそれほどかかりません。
ウエイトトレーニングばかりではなく、自体重トレーニングもときどき取り入れることが大切です。

理由は上記に挙げたメリットがあるからです。

普段ウエイトトレーニングで重りをかけて動かしている以外の方向も自体重トレーニングで動かしてみましょう。

全身運動になりますし、多方向の面でカラダを動かすこともできます。

オーバートレーニングの予防にもなります。

 

 

********************

自体重トレーニングは初心者や初級者が、ウエイトトレーニングの導入というイメージがあります。
自体重でしっかり筋力をつけてから重りを持つという順番です。
もちろん間違ってはいませんが、決してウエイトトレーニングの導入ばかりではありません。

ウエイトトレーニング上級者が、自体重トレーニングにときどき戻るのもこれまでに挙げたメリットを考えるとアリです。

「自体重トレーニング→ウエイトトレーニング(マシントレーニング)」」

だけではなく

「ウエイトトレーニング→自体重トレーニング」

の順番もありです。

究極は

『自体重トレーニング→ウエイトトレーニング→自体重トレーニング→ウエイトトレーニング
→以下繰り返し』

が、いいのではないでしょうか。

魅力たっぷりの自体重トレーニング。
普段、重りをガンガン挙げている選手のみなさん、ウエイトトレーニング愛好家のみなさん。

自体重トレーニングを見直してみませんか。

 

【編集後記】

昨日夜から東京です。
今日明日の2日間、しっかり学んできます。

 

【昨日のOnce a day】一日一回新しいことを

・アーバイン東京・北千住
・ジャパニーズスタイル(ベッドなし)
・もつ焼き つみき
・あぶら、たんすじ、ちれ、はらみユッケ、

おしらせ 2  
タイトルとURLをコピーしました