試験官の心得。いるようでいない存在になること

試験官はいるようでいない存在でなければいけません。初めてやった試験官。試験官に必要なことをまとめてみました。

筆記試験*試験会場にて

初めての体験。試験官

ある資格試験の試験官を務めました。これまではスキーや、トレーニングの技量を見る実技テストの検定員(試験官)は何回もやりましたが、スーツを着て筆記テストの試験官をするのは初めての体験でした。

 

テレビなどでよく見る入試の試験官と同じ雰囲気です。問題と解答用紙を配ったり、回収したり、テスト中に何かあったら対応するのが主な仕事です。
受験者確認や、受付も。

そして不正行為をしないように予防するのも大きな仕事の一つです。

テストの日に合わせて勉強してきた受験者が、自分の能力を最大限に発揮できるように運営をする裏方の仕事かもしれません。

今回はある資格の試験です。90分の試験が2回。約30名の方が挑戦しました。
内容等は一切見ていません。
どれぐらいの難易度か、どんな問題が出ているのかも全くわかりませんでした。

受験者のみなさんは90分の試験を最後まで静かに取り組んでいました。

試験官は初めての経験でしたが、試験官をするにあたって気をつけたことをまとめてみました。

試験官の控室

試験官の心得

試験官の心得です。もちろんマニュアルはありませんが、私が心掛けたことを挙げてみます。

 

前日の食事には気をつける

テストの前日は食事に気をつけました。
特に夕食は次の日に影響がでる可能性があるものを控えました。
次の日おなかを壊したり、体調が悪くなったりするのを防ぐためです。

 

前日に本部(東京)から主任試験官が来たので、夕方軽く食事に行きました。
本人のことをよく知っているので楽しい食事会になるはずです。
金沢は学生以来とのこと。
せっかく金沢に来たのですから、おいしいお酒と、おいしい魚を
たくさん飲み食いしてもらいたいものです。

しかし次の日のことを考えセーブしました。
刺身も少しだけ食べましたが、もちろん控えめです。

もちろんアルコールも軽くにしました。
〆のラーメンもなしです。
(オーバーカロリーにならなくてよかったですが)

カキフライがおいしいといわれたのですが、万が一のことを考え食べませんでした。
(私はカキアレルギーなのでもともと食べませんが)

そのためゆっくり話すことができました。
アルコールを含め食べ物には気をつけたのです。

 

睡眠時間をたっぷり

前日の就寝にも気をつけました。睡眠時間の確保です。

90分間、一言もしゃべらずに試験官をしなければいけません。
いくら気が張っているとしても、体調不良や睡眠不足だと睡魔が襲ってくるかもしれません。

真剣勝負をしている受験者の前で、もしも「うとうと」したら大変です。
私が笑われるだけならいいのですが、資格団体が笑われます。
同時に資格の価値も落としかねません。

あくび、こっくり「うとうと」は当然避けなければいけません。

前日の睡眠には気をつけました。

一週間前からの体調管理

前日の食事と睡眠はもちろん、1週間前より体調管理を意識しました。
インフルエンザを含め風邪の予防です。

乾燥しているこの時期はのどを痛めやすいものです。
特に私はのどが痛くなると発熱し、咳が長く続く傾向にあります。
体調不良でテストの日を休むのも協会に迷惑をかけます。

欠席しなくても咳が出ればテスト中の受験者に迷惑をかけます。
不快な思いもするでしょうし。

気が張った1週間を送ってきました。
テスト後、その反動が出て風邪をひかないようにしなければいけません。

靴はスニーカーもしくはゴム底の革靴

席の間を巡回しなくてはいけません。
静かな会場を歩かなければいけないので、革靴だと「コツコツ」と音が響いてしまいます。

スーツを着ているので(ネクタイ着用義務)靴は革靴を履きたいところですが。
スニーカーかゴム底のシューズを選びます。

私はゴム底の革靴があったのでそれをチョイスしました。
会場はカーペットだったので、心配は無用でした。
しかし、シューズ選びは必須です。

目配り気配り

優等生の言葉であまり好きではないのですが、目配り気配りは必要かと。

何かトラブルがあれば受験者は挙手をします。
それにすぐに気がつかなければいけません。
90分間、寝ないもののボーッとしていては挙手に気がつきません。
受験者の貴重な時間を奪うことになります。

きょろきょろしているのは、不正行為を発見するためではなく、挙手をすぐに見つけるためです。

番外編 不正行為はすぐばれる

心得ではないのですが番外編を。
今回はもちろん不正行為はありませんでした。
ほとんどの方は、カンニング等の不正行為はしないでしょうが。

試験官をやってわかりました。
不正行為は確実にバレます。

試験官は「ぼーっと」するわけにいかないので、きょろきょろしています。
「きょろきょろ」は言葉がわるいですね。言い換えます。
目配り気配りをしているのです。

挙動不審は一発でわかります。
前にいても後ろにいても死角にいてもです。

試験官をやってみて、不正行為が一番無駄なことだとわかりました。
確実にバレるんですから。

試験官をしたのは体験してみたかったから

試験官の心得を5つ挙げてみました。

筆記テストの試験官は想像以上に気疲れました。
今回はわずか90分を2回だけです。
サブ的な立場でのお手伝いでしたが、疲労度は想像以上でした。

試験官の手伝いをお願いされたとき、「やります」と即答しました。
理由は一度、筆記テストの試験官をやってみたかったからです。

実技テストの検定員(ジャッジ)は何回もしたことがありましたが、筆記テストははじめてでした。

私はいろいろなテストを受けてきました。
トレーニングコーチをしたいと思ったら、まずは資格にチャレンジしてみましょう
社会人になってから受けたテスト

お世話になっているのでお手伝いをしたい気持ちもありますが、
一番の理由はいちど筆記試験の裏方の仕事をしてみたいと思ったからです。
裏方という仕事。裏方をやってみると違った風景が見える

【一日一回新しいことを】もやっていますし。
一日一新をまねて一日一回。「Once a day」新しいことを

 

試験官を体験して感じたことは
「試験官はいるようでいない存在でなければいけない」
ということです。

存在がありすぎると受験者の目障りになります。
革靴で「コツコツ」と音をたてて巡回するようなものです。

全く気配(存在)がなくても困ります。
ほとんどないとはいえ、不正行為を誘発することになるかもしれませんし、
他の受験者に迷惑をかける人がでてくるかもしれません。

そして何かトラブルがあったとき、挙手に気がついてもらえる安心感を与えることでしょうか。
(私の空想、妄想かもしれませんが)

今回は挙手をされて、消しゴムを一回と、シャーペンの芯入れを一回拾いました。
受験者の人にとっては気にならなかったかもしれませんが、いち早く挙手に気がつき
席に向かいました。
目配り気配りの成果が出ました。

 

合計180分間、このような心得をもって取り組みました。
受験者の方にとってスムーズなテストの運営を提供できたでしょうか。

 

【編集後記】

テストのあと、近江町市場をプチ案内しながら駅まで歩きました。
雪が全く降らず快晴で気持ちよく歩くことができました。
金沢駅ではお目当ての海鮮丼を。
いつもは満員で入れませんが、4時過ぎという中途半端な時間でしたので
並ぶことなく入れました。
彼は海鮮丼を、私はお刺身定食をいただきました。
私のお気に入りのお店です。
気に入ってもらえたでしょうか。

 

【昨日のOnce a day] 一日一回新しいことを

・海ん中 金沢駅前店
・あんと

おしらせ 2  
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